ポール・ジョージは今夏、5シーズン所属したロサンゼルス・クリッパーズから離れ、フィラデルフィア・76ersと4年総額2億1,200万ドルのマックス契約を結んだ。
クリッパーズとの契約交渉が難航しているという話は以前から出ていたが、実際にはどのような交渉が行われ、ジョージとクリッパーズは決別を決意するに至ったのだろうか。
ちょっと言っておくけど、最初はLAを離れたくなかったんだ。最初はLAを離れるつもりはなかった。LAはホームで、ここでキャリアを終えたかった。LAで勝つためにできる限りのことをしたかった。それが目標だったんだ。でも、話が進むにつれて最初の契約案はちょっと失礼だと思った。
最初の契約案は2年6000万ドルだったんだ。もう、びっくりしてしまって、そんなのサインできるわけないと思った。交渉が進む中で、彼らは僕とカワイ(・レナード)を長期的に留めたいと言っていたけど、契約額は少しずつしか上がらなかった。
それから数か月かけてようやく(1年)4400万、4500万と上がっていったんだ。でも、まだサインできる額じゃなかった。
ジョージは同僚のカワイ・レナードと同じ条件を求めたという。もともとはレナードと同じ条件でクリッパーズと再契約し、レナードと共にクリッパーズでキャリアを終えるつもりだったそうだ。
交渉は昨シーズン中に一度打ち切られ、シーズン終了後に再開された。
シーズンが終わり、74試合に出場して、最も効率的なシーズンを送った。その後、交渉が再開されて、3年1億5000万ドルの提示を受けた。それはカワイとほぼ同じ額だった。それは良い条件だったけど、もっと早く解決できていればよかったと思った。
それで僕は『いいね、じゃあ3年1億5000万ドルの契約にトレード拒否権をつけてくれ。それで少し少なくもらうことになるけど、少なくともここにいて、君たちにコミットしていることはわかる』と言ったんだ。でも彼らはトレード拒否権をつけることを望まなかったんだ。それで僕は『じゃあ4年2億1200万ドルにするのが筋だろう。少なくともお金はもらえるし、もしトレードされるとしても今の状況よりはいい』と考えたんだ。
そして彼らはそれも望まなかった。そうなると僕も他の選択肢を検討するようになったんだ。交渉を進めても彼らは譲らなかったし、僕も譲らなかった。僕は自分が十分に良いプレーをして、彼らが『彼は我々の未来の一部だ』と言うに値すると思っていたんだ。もちろん僕たちはそこで勝つことはできなかったけど、運が多分に関係していたし、ユニットとして健康を保てなかった。でも僕はそのお金を得るに値することをしたと思っていたんだ。彼らはそうは思わなかった。それで行き詰まってしまい、結局その船は出て行ってしまったんだ。
ジョージは所属した5シーズンの間、クリッパーズを2021年にフランチャイズ史上初のカンファレンス・ファイナルに導いたものの、怪我の影響もあり全体としては期待されたほどの結果を残すことはできなかった。
今年5月に34歳になり近年怪我が増えてきたジョージは、彼がそうあるべきと感じているほどにはチームからのリスペクトを得られていなかったのかもしれない。
結果として、ジョージはシクサーズと4年2億1,200万ドルの契約を結んだ。少なくとも金銭面では求める契約を得られたものの、クリッパーズのフロントを見返そうという気持ちに燃えていることだろう。 ポール・ジョージを獲得したシクサーズは間違いなく優勝候補の一つだ。それだけに、ジョージや、新しくチームメイトとなったジョエル・エンビードは真価を問われることになるだろう。
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